別居中の奥さんとのやり取りについて男性クライアントから相談がありました。
関係修復のためには、相手との距離をとり、その間に自らの心に向き合うことが大切です。
今回考えたい聖書のことばは次の通りです。
「地はひとりでに実をならせ、初めに苗、次に穂、次に多くの実が穂にできます。」
マルコ4:28
あせらない:壊れた夫婦関係の修復
夫婦関係修復を修復する上で、まず大切なのは「焦らない」ことです。
別居中、離婚の危機というのはとても苦しい状態です。
だから「一秒でも早く修復したい」と願うのは自然なことです。
「できることは何でもして早く別居状態から元に戻りたい」と思ってあせってしまうと、さらに関係を悪化させる危険があります。
実際にこの男性クライアントさんはそのようにしてせっかく奥さんがくれた関係修復のチャンスを今までつぶしてきてしまいました。
焦らずにゆったり構える。
こころの中でゆっくり深呼吸をするようなイメージで、ペースダウンする、と言ってもいいかもしれません。
適度な距離を保つ:壊れた夫婦関係の修復
「今の気持ちを伝えるLINEを送ってもいいでしょうか?」
「それともなるべく連絡を取らないようにした方がいいのでしょうか?」
とご質問いただきました。
焦らないことが大切だと言っても、全く連絡を取らずにほったらかしておくこともよいわけではありません。
相手を気にかけていることを負担にならない範囲で伝えることも必要です。
適切な距離をキープすることが大切だと言えます。
ですので、事務的な連絡を取ることでその「適切な距離」を保ちます。
この男性クライアントさんはお子さんが奥さんと一緒におられますので、お子さんのケアなどを提案してもいいでしょう。
また、長期休暇で実家に顔を出すかどうかなど、親族関係のことも相談してもいいのではないかとお伝えしました。
このように、関係の本質に触れることなく、親切に礼儀正しく思いやりを示し続けることで、適切な距離を保つことになります。
そしてその間に、次にお話しする自分の心に向き合うのです。
自分の心に種をまく:壊れた夫婦関係の修復
この間、一番大切なことは自らの心に向き合うことです。
自らの心にある自己中心の罪を知り、心を入れ替える悔い改めをしていくのです。
人の心がどのように変わるのかについて、聖書には次のようにあります。
またイエスは言われた。
「神の国はこのようなものです。
人が地に種を蒔くと、 夜昼、寝たり起きたりしているうちに種は芽を出して育ちますが、どのようにしてそうなるのか、その人は知りません。
地はひとりでに実をならせ、初めに苗、次に穂、次に多くの実が穂にできます。
実が熟すと、すぐに鎌を入れます。収穫の時が来たからです。」
マルコの福音書4:26-29
聖書のことばは「種」のようなものです。
私たちにできることはこの種を自らの心にまくことなのです。
私たちの心にまかれたた聖書のことばの種は私たちが知らない間に成長します。
時間をかけて苗、穂、穂の中の実という順番で成長します。
これを成長させるのは神様の力なのです。
そして、自らの心が変わったと感じた時点で実を刈り取ります。
これが、私のカウンセリングのプログラムでは奥さん宛の「関係修復の手紙」となります。
植物の成長は水、酸素、栄養、日光を得て、時間をかけてなされます。
同じように私たちの心も、聖書のことば、アドバイス、思いめぐらすこと、説教を聞くことなどを通して、時間をかけて成長させられるのです。
自らに対しても焦らず、できることを丁寧にやっていくこと、これが、夫婦関係修復には一番の近道なのです。
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