引き寄せの法則で夫婦関係修復はできない：「思考は現実化する」の真実と誤解

引き寄せの法則では夫婦関係修復はできません。

なぜなら、夫婦仲改善のためには、あなたご自身が変わる具体的な努力が必要だからです。

この法則は「願ったことが現実化する」という考えに基づいていますが、現実の関係修復にはより多くの要素が関与しています。

夫婦関係が崩壊し、修復を求める人々が、引き寄せの法則に対する期待を抱いていることは理解できます。

しかし、単なる思考の力だけでは夫婦の問題を解決するのは難しいのです。

引き寄せの法則の嘘

 

引き寄せの法則は「思ったことが現実化する」という考えに基づいています。

この教えには、思考や感情をポジティブに保ち、それによって望むものを引き寄せる力があるという信念があります。

例えば、ある人が思考や感情をポジティブに保ち、成功を望むことによって成功を収めたというエピソードがよく聞かれます。

 

夫婦関係修復においても同じようなことをネットなどでもよく見かけます。

しかし、実際の夫婦関係修復の実現には、思考以外の他の要因も影響しています。

成功には努力や計画、適切な行動が不可欠であり、引き寄せの法則だけでは実現しないのです。

 

別の言い方をすれば、何かを強く願うことはスタート地点に立つことに過ぎないということです。

ゴールに到達したければ、ゴールに向かって走らなければなりません。

 

偽教師の手口

 

一部の人は「クリスチャン」を名乗りながら引き寄せの法則を教えることがあります。

しかしながら、聖書はこのような教えを批判し、それを教える者たちを「偽預言者」「偽教師」と呼びます。

彼らは聖書の一部分を取り出し、自己実現のために解釈し、信仰を持っているクリスチャンたちに教えるのです。

信仰において、聖書の文脈を適切に理解し、その教えが聖書の教えの核心である、イエス様の福音に合致するかどうかを検討することが大切です。

つまり、その教師が言っていることと、聖書から語られている福音のメッセージと合っているかを確認する必要があるのです。

 

ある教師が聖書の一節を引用し、それを自分のメッセージに組み込んで、独自の教えを広めることがあります。

しかし、このような引用は、聖書の文脈や真のメッセージから外れていることが多いのです。

聖書の一節を取り上げて、個人的な成功や富を追求する手段として解釈することは、聖書の真の目的から逸脱しているのです。

偽教師たちに良く誤用される聖書箇所としてピリピ人への手紙4章13節があります。

 

私を強くしてくださる方によって、私はどんなことでもできるのです。

 

この言葉を用いて「どんなことでもできると書いてあるから、あなたは成功できるし、健康を手に入れられるし、素晴らしい関係を持つことができる」と教えるのです。

しかし、これは使徒パウロが貧しくても富んでいても満足していることができる、という文脈で語られている言葉です。

成功や健康や良い関係を約束している言葉ではありません。

 

聖書の正しい読み方

 

聖書の解釈は文脈によらなければなりません。

どのような流れでその言葉が語られているのかをとらえる必要があるのです。

聖書のどの箇所の言葉も、聖書全体のメッセージに基づいて解釈されることが必要です。

 

夫婦関係の修復においても、聖書が提供する価値観や指針が重要です。

人間の罪によって傷ついてしまった関係を修復するためには、罪の悔い改めとイエス・キリストの愛と赦しに基づいたアプローチが必要なのです。

 

具体的な例を挙げると、夫婦のどちらかの姦淫の罪によって、夫婦関係が危機に瀕している場合が考えられます。

聖書に従って悔い改めと赦しのプロセスを通じて、関係を回復する必要があります。

罪を犯した者が、過去の誤りに対して誠実に謝罪します。

同時に、罪を犯されて、傷つけられた側が相手を赦すことが必要です。

 

これらが関係の再構築に向けた重要なステップとなります。

信仰を通じて、神の愛と助けを求めながら、夫と妻は新たな始まりを迎えることができるでしょう。

 

夫婦関係修復カウンセラー日向陽一でした。この記事がお役に立ったら、他の記事も読んでいってください。

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