
目次
目次
- セックスレスは裁判所が認める離婚理由
- カウンセリングで頻出する性生活の問題
- 聖書が教える夫婦の性生活の位置づけ
- あなたの体は誰のもの?結婚の本質を理解する
- 性生活はオプションではない理由
- オキシトシンが証明する夫婦の絆
- 断ることと拒むことの重要な違い
- まとめ:夫婦関係修復への道筋
セックスレスは裁判所が認める離婚理由
夫婦のセックスレスは、裁判所が離婚の理由として正式に認めています。
これは夫婦が性的な関係を持たないと、円満で二人で生活することが困難になるということを、法的にも客観的に認めているということができます。
そういう意味で、夫婦で今性生活がない状態、セックスレスであるということは、夫婦関係の破綻に近づいているということができます。

夫婦関係修復カウンセラーの日向陽一です。
私はこの15年間、500組以上のご夫婦の相談をお受けしてきました。
今日は夫婦関係にとって非常に重要な夫婦の性生活についてお話をしていきたいと思います。
今回は質問の形で3つのポイントをお話していきます。
第一に「あなたの体は誰のもの」という根本的な問題です。
第二に「性生活はオプションか」という夫婦生活における位置づけの問題です。
第三に「断ることと拒むことの違い」という実践的な問題です。
カウンセリングで頻出する性生活の問題
私のご夫婦のカウンセリング、夫婦関係修復のカウンセリングでは非常に頻繁に性生活の問題が出てきます。
このことはなかなか話せない問題です。

カウンセリングの場ですら話すことが困難で、勇気がいるデリケートな問題です。
このように情報発信でお話をするということは、多くの人が誰にも聞けないで困っているからです。
そこに聖書の言葉から光を当てていき、安心してどういうことなのかを理解していただきたいと思います。
夫婦の性生活、夫婦の夜の営みと言ったりするかもしれませんが、そのようなものはどのような位置づけなのかということを見ていきたいと思います。
聖書が教える夫婦の性生活の位置づけ
第一コリントの7章3節から5節には、夫婦の性生活について明確な指針が記されています。

「夫は自分の妻に対して義務を果たし、同じように妻も自分の夫に対して義務を果たしなさい。」
「妻は自分の体について権利を持ってはおらず、それは夫のものです。」
「同じように、夫も自分の体について権利を持ってはおらず、それは妻のものです。」
「互いに相手を拒んではいけません。」
「ただし祈りに専念するために、合意の上でしばらく離れていて、再び一緒になるというのなら構いません。」
この聖書の教えは、夫婦の性生活の重要性と正しい理解を示しています。
あなたの体は誰のもの?結婚の本質を理解する

先ほどの聖書の言葉について、誤解を避けるために詳しく説明する必要があります。
これはどういうことかというと、夫は妻の体を自分の思い通りに好きなようにしていいのかという話ではありません。
その逆も同じです。
妻は夫の体を自分の好きにしていいのかというと、そういうことを言っているわけではありません。
結婚した時点で、結婚するということは、「私のすべてをあなたに捧げます。私はあなたのものです」ということを意味します。
これを献身といったりしますが、自分を捧げる、それが夫婦の関係なのだということを語っているわけです。
私たちは罪深いので、自分中心、自己中心的な考え方になりやすいものです。
そういうふうに考えやすいわけです。
誰かの体の権利を自分が持つということは、非常に恐れ多いことです。

人間には一人一人神様から与えられた尊厳がありますので、その人の体に対して権利を持っているとしたら、非常に相手を尊重して大切にしないといけません。
セックスレスのことで言い合いというか夫婦喧嘩になってしまうときに、自分の体は自分のものだというふうに考えているから、そういう摩擦が起こるのです。
私は妻の、私は夫のものなのだと考えると、その根本的な考え方が変わってきます。
性生活はオプションではない理由
結論から言いますと、性生活はオプションではありません。
夫婦生活における性生活の重要性を聖書は明確に教えています。
この義務という言葉は正しい務めなのです。
義務という言葉を聞くと私たちは嫌な気持ちがするかもしれませんが、正しい仕事ですので、それをすることによって夫婦が立て上げられていくということです。
具体的な例で考えてみましょう。
ご主人が働かないで家でブラブラしているとしたら、それは夫としての義務を果たしていないということになります。
奥さんが育児放棄とか言ってお子さんたちを全くケアしないというと、義務を果たしていないということになります。
同様に、性生活も夫婦の重要な義務なのです。
性生活はなければないで外側から見えませんので、その痛みも外に出てこないわけです。
性生活は特に夫たちにとってという側面が大きいのですが、コミュニケーションの手段です。

親密さを感じるための手段です。
男性は言葉でなかなか表現できないので、会話では深い部分で奥さんとつながることが困難なのです。
性生活によって、肉体のつながりによって深いところで奥さんとつながることができます。
オキシトシンが証明する夫婦の絆
これは聖書のお話というよりは医学的なお話ですが、人間と人間を結びつけるホルモンがあります。
それがオキシトシンというホルモンです。
これはお母さんが赤ちゃんを母乳で育てるときに分泌されます。
赤ちゃんからも分泌されます。
それで二人の関係、絆を強めます。

この人は私のお母さんなのだ、この人は私の子なのだ、赤ちゃんなのだということをお互いが確認していく、そのようなホルモンを神様が造っているわけです。
この夫婦の性生活においても、性行為をするときに奥さんの性器からオキシトシンが分泌されるということが分かっているそうです。
ですので夫婦の絆がどんどん深くなっていく、性的な関わりを持つことによって夫婦の一致が強められていくということができるわけです。
聖書の別の箇所、雅歌5章18節からのところには、奥さんは夫にとって泉なのだ、そこで潤される、心が潤されるのだということが書いてあります。
水はライフラインですので、泉がなければ、それがなければ夫婦関係は枯れていってしまう、そしてそれが続けば離婚危機になってしまうということがあるわけです。
断ることと拒むことの重要な違い
聖書には「互いに相手を拒んではいけません」と書いてありますが、「ただし祈りに専念するために合意の上でしばらく離れていて、再び一緒になるというのなら構いません」とも書いてあります。
ここで重要な点があります。
拒んではいけないので必ず相手が性生活を持ちたいといったら受け入れないといけないかというと、そんなことはありません。
特に若いお母さんたち、妊娠・出産・子育てで疲れている場合は断って大丈夫です。
ワーキングマザーであったりして仕事のプレッシャーも大きくて疲れが大きいという場合は断って大丈夫です。
「断る」と「拒む」の違いは明確です。

断るというのは一時的な状況による判断です。
拒むというのは根本的に受け入れない姿勢です。
この違いを理解することが、夫婦関係の健全性を保つ上で非常に重要なのです。
まとめ:夫婦関係修復への道筋
性生活の痛みや苦しみは非常にデリケートな問題ですので、人に相談できなかったり、自分たちのこの状態がノーマルなのか、おかしいのかわからなくなってしまいます。
ですので普遍的で人類のベストセラーともいえる、聖書の知恵を照らし合わせて何が正しくて何が間違っているのかということを一つ一つ学んでいくことがとても大切なことになります。
夫婦関係修復の5つのステップ
本質的に夫婦関係を修復する方法について、カウンセリングでは以下の5つのステップをお伝えしています。
第一に結婚の全体像を理解することです。
第二に自分自身を知ることです。
第三に夫と妻の役割を明確にすることです。
第四に変わる決意を持つことです。
第五に気持ちを伝える手紙を書くことです。
これらのステップを実践することで、自分が変わるためにどうすればいいのかということがわかります。
おわりに

セックスレスは単なる夫婦の問題ではありません。
裁判所も認める離婚の正当な理由となる深刻な問題です。
しかし、正しい理解と適切な対処法を学ぶことで、必ず改善の道筋を見つけることができます。
聖書の知恵と現代の医学的知見を組み合わせることで、夫婦関係の本質を理解し、より深い絆を築いていくことが可能になります。
皆さんのご夫婦が幸せになれるよう心から願っています。
執筆者プロフィール
日向陽一(ひゅうが よういち)
夫婦関係修復カウンセラー。15年間で500組以上のご夫婦の相談を受け、多くの夫婦関係の修復に携わる。聖書の教えと現代のカウンセリング技法を組み合わせた独自のアプローチで、夫婦の根本的な問題解決をサポートしている。
この記事は夫婦関係で悩む多くの方々に役立つ情報をお届けするために作成されました。プライベートな内容ですが、多くのご夫婦が抱える共通の課題として、オープンに議論することの重要性を感じています。
筆者プロフィール

- ひゅうが よういち
-
夫婦関係修復カウンセラー。
2010年から500組以上の夫婦の相談、離婚の危機にあるご夫婦のカウンセリングを手がける。聖書を基盤とした本質的な夫婦関係修復法を提供し、多くの夫婦の関係再構築を支援している。
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