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ご主人(奥さん)から「離婚したい」と言われてしまい危機的状態。
夫婦関係修復を修復したいが、直接話しても気持ちが通じない。
むしろ、二人の溝は深まって、関係は悪化してしまう。
別居中の夫(妻)と会話ができない。手紙で気持ちを伝えたい。
もしあなたがこんな状況だったらきっとこの記事が役に立つと思います。
夫婦関係修復に手紙は有効な手段
私たちの多くは自分の気持ちを伝えるのが不得手です。
とくに大切なこと、伝えたいことになればなるほど、うまく伝えられなくなってしまいます。
そんな時、手紙はとても有効な気持ちを伝える手段になります。
離婚の危機にあって、関係修復したいという状況になっている夫婦はすでに危ない状況にあります。
関係を修復するため、自分たちなりにやってきた方法がことごとく失敗して離婚の危機に至っているケースがほとんどです。
ですから、一度立ち止まって、思いを手紙にまとめて伝えることは、有効な手段となりえるのです。
直接の話し合いではない、手紙という手段を考えてみる。
今までと違うアプローチを用いることは可能性を広げることになります。
手紙で気持ちを伝えるメリット
手紙を書くうえで、あなたは離婚危機でパニック状態になっている自分の気持ちを整理することができます。
手紙であれば、時間をかけて書けるので、直接のコミュニケーションの時のように、うっかり口が滑ることがありません。
手紙であれば、自分の気持ちを伝えている途中に、相手に話をさえぎられる心配がありません。
手紙であれば、顔と顔を合わせていないので、相手に冷静な状態で読んでもらうことができます。
手紙は相手の手元に残るので、何度でも繰り返し読んでもらうことができます。
言葉では伝わらない気持ちが行間からにじみ出ることがあります。
実は新約聖書の多くの部分はクリスチャン同士が交わした手紙で構成されています。
電話もファックスもない2000年前から、人々は自分の思いを手紙にしたためて心の交流を図っていたのです。
コリントの教会と使徒パウロの間に交わされたコリントの信徒への手紙第二2章4節には次のようにあります。
私は大きな苦しみと心の嘆きから、涙ながらにあなたがたに手紙を書きました。
それは、あなたがたを悲しませるためではなく、私があなたがたに抱いている、あふれるばかりの愛を、あなたがたに知ってもらうためでした。
この通称「涙の手紙」によって、コリント教会の人々はパウロと和解しました。
疑いや誤解が解けて、再び心を一つにして神様のために働くようになったのです。
このように心のこもった手紙には非常に大きな力があります。
ですから、私は離婚回避のカウンセリングの中でクライアントの皆さんに手紙を書いてもらうことが多いのです。
以下に私が差し上げている離婚回避の手紙の書き方で重要な5つのポイントをお伝えします。
離婚危機におけるパートナーの意志尊重の重要性
第一のポイントは相手の「離婚したい」という意思を尊重することです。
なぜなら、手紙の導入部ではまずは相手に「読んでみよう」と思ってもらうことが必要だからです。
そのために、相手の気持ちを尊重する気持ちをまず伝えるのです。
「私は絶対に離婚したくない」と思っていたとしてもいきなり自分の思いをぶつけないようにすることです。
一方的な思いをぶつけられたら、だんなさんはあなたの手紙を読む気をなくしてしまいます。
相手の「離婚したい」という思いに、同意するかしないかにかかわらず、
まずは相手の意志を尊重する心構えがあることをきちんと伝えるのが第一のポイントとなります。
そうすれば、手紙の内容の部分を呼んでもらうことができます。
パートナーの心理を理解する:離婚回避への鍵
だんなさんが「離婚したい」と言うからにはそれなりの理由があるはずです。
実はこの「なぜ離婚したがっているのか?」を理解することが、離婚回避のための最も大切な点となります。
これが理解できるかどうかが修復できるかできないかにかかっていると言えるほどです。
離婚回避カウンセリングの最も大きな努力はこの理由、つまりパートナーの痛みを理解するために払われます。
カウンセリングでは、男女の違いについて考えます。
聖書には「夫たちよ。…自分の妻を愛しなさい。」と書かれています。
妻たちには「自分の夫を敬いなさい。」と教えられています。
奥さんは「愛されたい。大切にされたい。」と思っている。
旦那さんは「信頼してほしい。認めてほしい。」と願っている。
お互いの気質の違い、生い立ちの違いなど、ご主人(奥さん)と奥さんとの価値観の違いを一つ一つ浮き彫りにします。
人の性格、人格は長い時間をかけて、形成されていくものです。
そして、相手の価値観を理解することなしに、相手の痛みを理解することはできないのです。
自分のために何かをしてもらった時に、愛を感じる人がいれば、スキンシップから愛情を感じる人もいます。
そのように、パートナーが心から願っていて、自分が与えることができていなかったことについても理解を深めていきます。
それからご主人(奥さん)の言動や、結婚してからの夫婦喧嘩の内容などを一つ一つ丁寧に振り返っていきます。
「いつも○○じゃない。」「ぜんぜん○○してくれない。」といった言葉はヒントになります。
また「離婚したい」と切り出された時に相手に言われた言葉もカギとなります。
その中で「これだ!」と思えるような点がいくつか見つかるものです。
つまり「わたしはあなたをこのように傷つけました。」「あなたはあの時、このような鋭い痛みを感じたんですよね。」
「そんな風に苦しい思いをしたあなたが私と離婚したいと思う気持ちはよくわかります。」という理由を見出します。
相手があなたの離婚を望む理由は様々ですが「離婚したい」と言われた側であるあなたがその理由を理解していることはご主人(奥さん)の胸に響きます。
「あいつ(彼)はわかっていない」と思っていたご主人(奥さん)は「なんだ、わかっているのか」とあなたに対する見方を変えるのです。
真摯な謝罪の力:夫婦関係の修復における役割
次に、傷つけてしまったことを心から謝ります。
心の底から「ごめんなさい」を伝えてください。
気持ち的には深く頭を下げて謝っているような状態です。
前のポイントでもお伝えしたように、大切なのは自分が本当に相手の立場に立つことです。
決して相手におもねって、とりつくろうために謝罪をしてはいけません。
真心は必ず伝わるし、自分中心の思いも同じように隠すことはできません。
この箇所では具体性が大切になります。
いつ、どこで、どのような状況で、何があったのかを具体的に表現してください。
そしてあなたの心の声、パートナーの心の声を「 」に入れて表現してください。
聖書にお父さんの財産を放蕩して使い尽くしてしまった息子の話が出てきます。
自分がひどいことをしてしまったことに気づいた彼は父親のもとに帰ってこういいました。
「お父さん、私は天に対して罪を犯し、あなたの前に罪ある者です。
もう息子と呼ばれる資格はありません。」
これが本当に申し訳ないと思っている人の謝罪の言葉です。
ご主人(奥さん)に謝るチャンスは今後もう二度とないかもしれません。
「これが最後」というつもりで「ごめんなさい」を伝えてください。
新しい未来への願い:夫婦としての再スタートを求めて
次に、これからどのように妻(夫)として変わっていきたいかを伝えます。
あなたの決意と、未来の希望を伝えてください。
なぜなら、あなたの決意表明は、あなたがパートナーの痛みを理解し結果として、自然と出てくるはずのものだからです。
もしもご主人(奥さん)が帰ってきてくれたら、どんな妻(夫)になりたいか。
二人でどんな夫婦になっていきたいか、あなたの夢を語ってください。
そして、1か月間だけ、やり直すチャンスをくれるようにお願いするのです。
カウンセリングの中で私はこれを「2度目のプロポーズの手紙」と呼んだりします。
結婚前のプロポーズを思い出してみてください。
「この人と結婚したら幸せになれるだろうな。」という期待にあふれていたはずです。
もう一度やり直して、修復していくとどのような幸せな未来が待っているのかを相手に提案(プロポーズ)するのです。
この箇所でも「ごめんなさい」の時と同じように、具体性が大切になります。
いつ、どこで、どのような状況で、何を、どのようにしてあげたいかを具体的に表現してください。
そしてその時のあなたの心の声、パートナーの喜びの心の声を「 」に入れて表現してください。
これからの幸せな状況が目に浮かぶように表現します。
セックスレス状態だったある主婦の方は「あなたと心も体も満たしあって生きていきたい」と書きました。
その後、別居中のご主人が帰ってきて、お二人は仲睦まじく暮らしています
感謝と尊重のメッセージ:修復・離婚への心の準備
最後にもう一度これはお願いであって、ご主人(奥さん)には断る権利があることを確認します。
あくまでも手紙は気持ちを伝える手段であって、どうするかを決定するのはあなたではなく、パートナーであるということです。
そして、もしチャンスをもらえなかったとして、このまま離婚に至ったとしてもそれを受け入れる準備があることを伝えます。
そして本当の最後に「さよなら、そしてありがとう」の気持ちを伝えます。
出会ってから今まで、ご主人(奥さん)と人生の時間を共有できて幸せだったこと、感謝している気持ちを伝えるのです。
心の底からの感謝を、感動を伝えてください。
この箇所も「ごめんなさい」と「やり直してください」のパートと同様に具体性が大切になります。
いつ、どこで、どのような状況で、何があったのかを具体的に表現してください。
そしてあなたの心の声、パートナーの心の声を「 」に入れて表現してください。
その時の状況が目に浮かぶように表現します。
この手紙はあなたの生涯で最も大切な手紙になります。
ご主人(奥さん)との関係が回復するなら、お二人にとっていつまでも大切にしたい手紙になるでしょう。
もし願った通りにならなかったとしても、これから生きていくうえで糧となる手紙になります。
夫婦関係修復の手紙の書き方まとめ
いかがでしたか?
夫婦関係修復に手紙は有効な手段であることがお分かりいただけたと思います。
夫婦関係修復のカウンセリングの中で差し上げている離婚回避の手紙の書き方で重要な5つのポイントをお伝えしました。
大切な点をもう一度振り返っておきましょう。
ポイント1:相手の意志を尊重する
相手の「離婚したい」という意思を尊重するつもりであることを伝えます。
ポイント2:相手の気持ちを代弁する
だんなさんの立場と気持ちを理解することが、最も大切な点となります。
ポイント3:心からの「ごめんなさい」
心の底から「ごめんなさい」を伝えてください。
ポイント4:チャンスをくださいと頼む
あなたの決意と希望を伝え、やり直すチャンスをくれるようにお願いします。
ポイント5:相手の意思を再度尊重し、感謝を伝える
最後にご主人(奥さん)には断る権利があることを確認し「ありがとう」の気持ちを伝えます。
この記事を参考にあなたがご主人(奥さん)に手紙を書き、お二人の関係が修復されるように。
愛し合い、満たしあい、支え合うご夫婦になれるよう、心から祈っています。
夫婦関係修復カウンセラー日向陽一でした。この記事がお役に立ったら、他の記事も読んでいってください。
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筆者プロフィール
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27歳の時、婚約者との擦れ違いを解決できず結婚目前で婚約解消。
その後、この婚約解消の二の舞を踏まぬよう男女関係や夫婦関係修復の法則を聖書から学ぶように。
2010年、夫婦関係修復カウンセラーとして独立。延べ1,000人以上の夫婦をカウンセリングし離婚危機から救う。
現在は、妻に惚れこむ二児の父。
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