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「結婚してから愛を深める方法」 ウォレスワトルズ著 日向陽一訳
結婚後にどのようにして夫婦の愛を深めるのか、その秘訣をお届けします。
私たちは相手の気にいる人になることよりも、自分自身を成長させることが大切だ、ということがよく分かります。
結婚した時より愛を深める方法ウォレス・D・ワトルズ日向陽一訳
結婚した時より夫婦の愛を深める方法
-Winning Love-
ウォレス・D・ワトルズ
日向陽一訳
夫婦の愛は最も尊い人生の宝
人が全世界を手に入れても自分の魂を失ったらなんの意味もないという聖書の言葉が真実であるように、健康、富、才能、成功も家庭で愛し合う幸せな関係がなければなんの意味もありません。
私たちに必要な唯一のことは、愛し合う幸せな関係の中で生きることなのです。
関係で成功できなければ、すべてが失敗となってしまいます。
健康、富、才能や成功は、誰も愛してくれない、ひとりぼっちの人には価値がないものなのです。
ですから、愛する関係の中で自分の求めているものを手に入れること、これがあらゆる成功法則の中で最も大切な学ぶべきことです。
夫婦の愛の始まりとその原因とは?
私たちは愛が存在することを知っています。
そしてほかのすべてのものと同じように、愛には始まりがあるのです。
始まりがあるものにはすべて、その原因があります。
神さまの愛のように、初めからずっと存在する愛もあります。
しかし、人間同士の間の愛はどこかにその始まりがあったはずなのです。
そしてある原因の結果、愛が始まるのです。
もしそうなら、原因と結果の法則からすれば、すべての愛の始まりには同じ原因があるはずなのです。
そしてその原因をつきとめ、適用するなら、愛を生みだすことができるはずです。
ですから、この原因を探し求める必要があります。
夫婦愛の原因は愛される人の内になる何か
まず、その原因とは愛の受け手の側、つまり愛される人の中にある何かが原因となることが分かります。
人が別の人を愛するには、愛すべきものをその人の中に見つける必要があるからです。
愛は、愛される人によって勝ち取られるもの、もしくは引き寄せられるものだということができます。
夫婦の愛は意志の力ではコントロールできない
愛は意志の力でコントロールすることができません。
すべての人を愛することはできないのです。
すべての人に善意を持つことはできるでしょう、でもそれは愛とは違います。
あなたにとって愛すべき人だけを愛することができるのです。
あなたの愛をひきつけ、勝ち取る人をあなたは愛し、あなたの愛を勝ち取らない人を愛することはできないのです。
愛は法律や命令で作りだすことはできません。
命令されたからといって誰かを愛することはできないし、「愛するべきだから」という理由でも誰かを愛することはできないのです。
倫理上、だれでも他の人に対して公正である必要があります。
しかし倫理上他の人を愛する必要はありません。
だれでも他の人からの愛を勝ち取るよう、努力すべきです。
しかし、誰も、たとえあなたの奥さんやだんなさんであっても、あなたを愛する義務はないのです。
あなた自身が、彼らの愛を勝ち取り、その愛を保つ義務があるのです。
夫婦の愛がなくなったからと不平を言うのは間違い
妻に愛されなくなった夫が不平を言うのは間違いです。
その妻が夫に対して、自分の愛を勝ち取ることをやめてしまったという事実に対して不平を言うことができるのです。
夫が愛してくれなくなったと妻が夫を責めることもできません。
彼女自身が夫を魅了し、愛を勝ち取らなければならないのです。
そうしなければ、彼女は彼を失うことになるでしょう。
いかなる法律や倫理上の義務も人がだれかを愛することを強制することはできません。
誰かが私たちを愛してくれないからといって不平を言うのは間違っています。
それは仕方がないことなのです。
私たちが愛すべき存在であったなら、彼らは私たちを愛さずにはいられなかったはずですから。
ビジネスで私が成功していなければ、成功するための力を発揮していないからと言えるでしょう。
もし私が愛されないなら、私の中にある愛される力、愛を勝ち取る力を発揮していないからなのです。
夫婦の愛はお互いの人格の中に見出される
覚えておいてください。
愛されるためには、私たちの中にある愛を引き寄せるなにかを有効に使う必要があるのです。
他の方法で愛を得ることはできません。
その愛を引き寄せる何かとは何なのでしょうか?
それは一言でいえば「人格」です。
あなたが人格を持っているなら、人はあなたがあなたであるがゆえにあなたを愛するでしょう。
あなたがあなたらしくあればある程、多くの人があなたを愛するし、より強く愛するでしょう。
今すぐ、そして永遠に、力や義務によって愛を得たり保ったりすることをやめてください。
あなたの夫、妻、兄弟姉妹、隣人、友人があなたを愛すべきで、愛さないなら責められるべきだという考えを捨ててください。
それは間違いです。
あなたがあなた自身であることによって夫婦の愛は成長する
あなた自身の中にある愛を勝ち取るなにかを成長させるように努力して下さい。
人格の力を建設的に使ってください。
私には人格がないと思うなら、人格を育ててください。
あなた自身以外のものであるかのようにふるまってはいけません。
もしそのようにふるまうなら、いつかそれは明らかになり、偽りによって得た愛を失うことになるでしょう。
あくまでもあなた自身であってください。
もしそれが愛を勝ち取るのに不十分なら、もっとあなた自身になってください。
自分自身を養い育てるのです。
素敵な外見を手に入れることは大切ですが、外見だけに頼ってはいけません。
美しい女性の外見は素晴らしいものですし、堂々とした男性の外見は立派に見えます。
でも中身が外見に伴っていなければ、勝ち取った愛を保つことはできないのです。
あなたの愛する人はあなた自身が表面的な人であることに気づいたとき、愛は非難と憐れみに変わってしまうでしょう。
軽率な人格の人が素敵な外見をしていることもありますが、素敵な人格は美しさと威厳を必ず備えるものです。
ですから、人格を磨いてください。
素敵で威厳のある人格を備えるなら、外見を心配する必要はありません。
相手にへつらうことでは夫婦の愛は成長しない
奴隷のように他の人に仕えることによって愛を勝ち取ろうとしないように気をつけてください。
奉仕の気持ちは素晴らしいものです、しかし、奴隷根性は嫌われます。
誰のことも「追いかけ」てはいけません。
また、愛を得ようとして、忍耐し熱心に誰かに「仕える」こともしてはいけません。
十中八九、嫌がられることになるでしょう。
礼と親切を尽くして他の人に仕えることは正しいし、ふさわしいことです。
しかし、誰の奴隷になることも命取りになるほどの間違いです。
仕えることによって愛を勝ち取ることはできません。
あなたがあなた自身であることによってのみ、愛は勝ち取れるのです。
多くのことをしてあげることによって人々の愛を勝ち取ることはできません。
彼らがあなたを愛するとしたら、それはあなたがあなたであることだけが理由なのです。
あなたが仕えることをしすぎるなら、あなたに仕えてもらう人は最後にはあなたを嫌うようになるでしょう。
これは社会全体や、地域のコミュニティーだけでなく、家庭の中でも当てはまります。
親に甘やかされて育った子供たちは愛を持つ人にはならないし、伴侶からいつも仕えてもらっている夫や妻も同じです。
愛されたいならあなた自身の人生を生きよう
愛されたいなら、あなたはあなた自身の人生を生きなければなりません。
そして、あなたの自身の人生がより満たされ完全なものになるなら、より多くの愛をあなたは勝ち取るのです。
あなた自身以外の誰かをまねても愛を勝ち取り、保つことはできません。
あなたの本当の姿がいつの日か露わになります。
愛を勝ち取り保つためには、あなたがあなた自身であることです。
あなたがなれる限りのベストなあなたになってください。
最上のあなたであればある程あなたはより愛されるようになるでしょう。
そして、あなた自身を誰かのために犠牲にすることが間違っていることが分かるでしょう。
あなたがあなた自身を犠牲にする時、あなたは愛を勝ち取る要素そのものを失うのです。
あなた自身を犠牲にする代わりに、他の人たちのためにできる限りベストなあなたになるのです。
他の人のために自分を犠牲にする人はある程度の同情とやさしい感情を勝ち得るかもしれませんが、自分自身であろうとし、自分自身を成長させようとする人たちのように愛されることはないでしょう。
あなたが「する」ことによって愛を得ることができると考えてはいけません。
あなた自身で「ある」ことによって、愛は勝ち取ることができるのです。
社会にあっても地域にあっても何かであってください。
改革が必要だと思ったら改革者になってください。
でも改革にために自分自身を犠牲にしてはいけません。
それによって改革が前進することはないでしょうし、あなたはあなた自身の人生と価値を失うことになるでしょう。
継続的な自己犠牲につながる利他主義は病的で不健全です。
他の人のために自分自身を成長させようとする利他主義は尊く称賛に値します。
これこそが世界のためになる利他主義なのです。
あなた自身が強く愛すべき人格であるなら、あなたは隣人によって愛されるでしょう。
しかしあなたが自分自身を彼らのために投げ出すなら、彼らはあなたに嫌悪感を抱くのです。
私はあなたが自己中心的になるべきだと言っているのではありません。
逆に私はあなたに自己中心を避けていただきたいのです。
自己犠牲の道ほど自己中心的なものはありません。
最も利己的で高ぶっている人たちは、多くの場合、自分はほかの人のために誰よりも犠牲を払っていると信じているのですから。
覚えておいてください。愛を勝ち取るのは人格であって、自己犠牲は人格の否定です。
人格が育てられるのはあなたが捨てるものではなく、建設的に使うものによってなのです。
結婚前の男女から夫婦の愛は学べる
結婚前の若い恋人たちが本能的にとる方法をみれば、自然に愛を勝ち取る方法を学ぶことができます。
若い男は彼自身のベストになろうとします。
手に入る限りの最上の服を着て、強く魅力的な人格を身につけようとします。
恋人の弱さや欠点を見つけたら、それを矯正しようとしたり気づかせようとしたりしません。
彼自身のベストになることによって、彼女のうちに彼を喜ばせたいという願いを起こさせるのです。
彼は彼自身が喜ばせる価値のある人になるなら、恋人は彼女のできる限りを持って彼を喜ばせようとすることを知っているので、彼は自分を男らしく気高い人格に成長させようとするのです。
彼女は彼の人格を見て、彼女のベストで装い、振る舞い、料理し、できる限り最高の自分になろうとします。
彼自身が彼らしくあることで、彼女が彼女らしくあり、彼の愛を勝ち取るように動機づけるのです。
この法則は双方向に働きます。
彼女がより彼女らしくなることによって、彼は彼女の愛を勝ち取ろうとするのです。
彼らは継続的に彼ら自身を成長させようとします。
新しい力を身につけ、美しさを身につけ、魅力を身につけます。
彼らはお互いの愛を勝ち取り、保つために成長する人生を生きるようになるのです。
自分自身を成長させることでのみ夫婦の愛は成長する
ある人の愛を勝ち取りたいと思ったなら、あなたの好意をその人に伝えてください。
そしてあなたの思いをその人の愛を勝ち取ることに集中してください。
しかし、彼または彼女に何かを「しよう」と思わないでください。
自分自身に行動を起こして下さい。
あなたを愛するように誰かに影響を与えようとしてはいけません。
愛を伝えてください。
そのあとは自分自身を成長させ、彼らがあなたを愛さずにはいられないようにするのです。
夫婦の愛が失われる理由
あなたがすでに結婚していて、夫婦に愛が足りないと感じるなら、今まで語られたことからその理由は明らかとなっているでしょう。
夫婦の愛は結婚を視野につきあっていた過程に起因しており、そのきっかけ、原因を継続することによって生き生きとした関係が続きます。
あなたの夫婦に愛が足りないなら、結婚を前提につきあっていたころのような恋人同士ではなくなったからです。
あなたが成長することをやめてしまったのです。
お互いの愛を勝ち取ることをやめてしまったのです。
結婚してからの愛は約束や義務だけで保てるものではありません。
愛を保つためには続けて勝ち取る必要があります。
あなた自身が愛される価値がなければ、愛され続けることはできないのです。
義務感に訴えてはいけません。
どんな夫も妻も、愛を勝ち取らないパートナーを愛する義務はありません。
そして、だれも愛を勝ち取ることのない相手を愛することはできないのです。
あなたはあなた自身であることによって愛されるのであって、あなたの行動によって愛されるのではありません。
できる限りの奉仕をしてください。
でも奴隷のように仕えてはいけません。
すべての人の僕になってください。
しかし誰の奴隷になってもいけません。
妻が夫に愛されなくなる理由
あなたが女性であるなら、炊事や家事に追われて自分自身を成長させる時間をなくしてしまってはいけません。
もしそうするなら、それは無意味な自己犠牲です。どんな家族も妻や母にそのような犠牲を強いる権利はありません。
彼女は彼女自身の人生を生きる必要があるのです。
あなたが夫であっても妻であっても、父であっても母であっても、あなたの家族はあなたがどれだけ多くのことをしてくれるからあなたを愛するのではなく、あなたがあなたであることで愛するのだということを覚えておいてください。
誰かの愛を得たいと思うなら、その愛を相手に伝えなければなりません。
愛は愛を生みだしますから。
行動は反応を引き起こします。
愛を伝えてください。
しかし、相手の愛を得るために影響を与えようとしたり、強制したり、買い取ろうとしてはいけません。
勝ち取るのです。
すべてに人は同じ性質に惹かれるものではありませんが、誰かを真実に愛するなら、本能的にその人の愛を勝ち取るような性質を育てるようになるものです。
たがいに愛し合いたい夫婦へのアドバイス
互いに愛し合いたいと願う結婚している人たちは原因には結果が伴うことを覚えていなければなりません。
結婚する前にお互いを惹きつけた方法で、今も愛を保ち続ける必要があるということを。
そのようなカップルは第二の婚約時代を始めるとよいでしょう。
それを生涯続けるのです。
愛のために自分がなれる限りのベストな自分になり、生きられる限りの素晴らしい人生を生きるのです。
この過程は継続的なものです。
人の魂は限りなく成長することのできるものですから。
生きている限りカップルはお互いのため魅力を増し続けることができます。
あなたがなれる限りのベストなあなたになってください。
そうすればあなたは愛されるでしょう。
それによって世界をよりよい場所にすることにもなるのです。
筆者プロフィール
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27歳の時、婚約者との擦れ違いを解決できず結婚目前で婚約解消。
その後、この婚約解消の二の舞を踏まぬよう男女関係や夫婦関係修復の法則を聖書から学ぶように。
2010年、夫婦関係修復カウンセラーとして独立。延べ1,000人以上の夫婦をカウンセリングし離婚危機から救う。
現在は、妻に惚れこむ二児の父。
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